東大生の思考が身に付く! 西岡壱誠著「考える技術と地頭力がいっきに身につく東大思考」

本紹介

Amazon.co.jpの詳細ページへ »

テレビを見ていて東大出身の方を見ていると、自分と違って頭がいいなぁーと思ったことはありませんか?

あんな風に頭の回転が速くて、記憶力が良かったら、今より人生がイージーモードになったりするのかもなぁ、と私はいつも思っていました(笑)

ただ、今回紹介する本を読んでみると、東大生に対して感じていたことはまるで見当違いであったことがよく分かりました。

実は東大生が他の人と比べて先天的に記憶力がいいわけではないのです。

ただ、物事に対する考え方、つまり思考の方法に特徴があったわけで、それを真似てみると誰にだって東大生のような思考力が身に付くのです。

そんな東大生の考え方を分かりやすく紹介した本書ですが、素晴らしい一冊だったと自信を持って紹介できます。

それでは簡単に本の内容を紹介しましょう。

東大生は日常の解像度が違う

東大生の大きな思考の特徴として、日常の解像度が高いことがあります。

日常の解像度って何ぞや? ということで、本書で紹介されている例を挙げてみましょう。

皆さんは牛乳の産地はどこかと考えると、真っ先に北海道が思い浮かぶと思います。

ですが、関東圏のスーパーで販売されている牛乳パックを見ると、「群馬県」「栃木県」「千葉県」と書かれていることが多いです。

それは一体何故でしょうか? 牛乳といえば酪農が盛んな北海道が産地では?

……というように、牛乳一つを取っても自分が知らないことが記載されていることがあります。

こうした疑問に気付き、考え、調べ、分かるようになっていく、ということが日常の解像度を上げるということです。

ちなみに答えは「近郊農業」

牛乳は賞味期限が短いため、北海道から関東圏に輸送していては時間がかかってしまいます。

また輸送コストもかかるため、関東圏で販売されている牛乳は関東近郊で作られた牛乳を販売していることが多いのです。

いかがでしょうか、牛乳パックを見て上記知識を持って考えた事はありますか?

私はありませんでした(笑)

でも、このように日常の解像度を上げて物事を見てみると、世の中自分の知らない疑問で溢れていると思いますので、それを流さずに考えてみることは非常に大事なのかなと思います。

全ての物事は結果であり、原因を探すと暗記しなくても覚えられる

自分の目の前にあることは全て結果であり、必ず原因が存在している。

これは自分にとって目から鱗でした。

これも本書で例が上がっていたことを紹介します。

学校の授業で日本史を学ぶ中で、1853年にペリーが来航しました。

私もそうでしたが、試験で点数を取るためには、年号と事象をただ丸暗記していました。

ですが、1853年にペリーが来航した、というのは単なる結果であり、それでは何故ペリーは1852年でもなければ1854年でもなく1853年に来航したのか、ということまで思考を広げてみます。

決して1853年にペリーが来航したのは、単なる気まぐれや偶々だったわけではありません。

1853年についてもう少し調べてみると、ペリー来航の数か月後に、ヨーロッパでクリミア戦争という大きな戦争が発生しています。

当時日本を開国させたいと思っていた国は多かったはずですが、アメリカは「ヨーロッパで緊張が高まっている今なら、他の国に邪魔されないはずだ!!」と考えたのではないでしょうか。

他にもアメリカは、日本に近い西海岸に領土を持ったのは1848年のことでした。

というわけで、それ以前には日本へ向かうことができなかったわけですね。

というように、ペリーが来航した結果に対して疑問に覚え原因を辿っていくと、納得した上で知識を覚えることができますよね。

東大生はこんな風にして物事を見ているからこそ、多く知識を整理して記憶できているわけです。

説明が上手い人は相手の既知と物事を結び付けられるから

東大生の方は、物事を要約したり相手に説明することが上手い人が多いです。

本書で説明が上手い人は、新しいことでも相手が知っていることを結び付けることができるから、相手が理解しやすい説明ができるのです。

皆さんは全く新しいことを説明された時、その説明が自分の全く知らないことばかりの事象や単語だった場合なかなか理解が及ばないと思います。

ですがその説明の中で、「例えば~~のようなものですね」と自分が知っている何かで置き換えられたら、各段に理解がしやすくなりますよね。

人間は全く未知なものに対しては理解ができないので、このように自分が知っていることと結び付けてもらえれば理解がしやすくなります。

では、その豊富な例を貯めておくにはどうすればいいのか。

その一つの手段として、先程述べた「日常の解像度を上げること」が一つの手段になります。

勿論、今すぐに説明が苦手な人が超得意になることはないかと思いますが、説明が上手い人は「相手の既知の知識と物事を結び付けられる人」と知るだけでも、今より上手い説明ができるようになるのではないかなと思います。

終わりに

本書は自分にとって非常にたくさんの、大きな気付きを与えてくれた本でした。

日常生活の中でも様々な事柄に着目して、日常の解像度を上げて東大生の思考を身に付けてみようと思いました。

本当に本書はおすすめの一冊ですので、是非手に取って読んでみてください。

Amazon.co.jpの詳細ページへ »

コメント

タイトルとURLをコピーしました