どうも、哀歌です。
本日は、令和3年度中小企業診断士二次試験、事例Ⅰの再現答案の内容と、試験中に自分が与件文からどう判断して回答したのか、という部分までご紹介したいと思います。
以前の記事でもまとめましたが、事例Ⅰの得点は「62点」でした。
過去のの記事に、他の事例問題の得点をまとめてありますので、参考にしてみてください。
今後、二次試験に向けての勉強を始める方へ、非常に参考になる記事になるかと思いますので、今年度の試験合格に向けて一緒に頑張りましょう!
第1問
設問
回答
理由は ①印刷機の普及で分業する体制が崩れ専門的な技術等の強みを活かすことができなくなり ②印刷のデジタル化が進み高度な専門的技術や知識が不要となったので協力企業に依頼することで新たな事業展開を行えるから (文字数:100)
当時考えたこと・反省
まず「ファブレス化」って何だっけ……? と焦りそうになるものの、その前に「印刷工場を持たない」と書いてあるので、印刷の機能を自社で持たずに外注し始めるって意味だろうな、と大まかな意味を推測して、与件文を辿りました。
自社で持ってても、その技術で他社と差別化を図れなくなったからだろうな、という点で、第③段落が該当するだろうということでチェック。
また第④段落にて、A社の新たな事業転換についても触れられていたので、この辺りをまとめて回答としました。
この問題については、比較的シンプルで解きやすかったかな、と思います。
第2問
設問
回答
理由は ①前職の専門知識や人脈を活用、共有し、新たな事業に対してシナジー効果を与えるため ②経営環境の変化に対し意思決定を迅速化し対応力を強化するため ③組織の活性化を図るため (文字数:85)
当時考えたこと・反省
特に、意味が推測できない言葉がなかったので、解答骨子を想定。
理由を問う問題なので、「理由は、①~②~」という回答構成でいこう、と回答の骨子を考えます。
第⑧段落が該当箇所だろうな、と判断して回答を想定。
忘れてはならないのは、三代目がA社の外から来たということだったので、三代目が持つノウハウや人脈を活用としてたんだろうな、という風に判断。
あとは、部門を統括させるという権限移譲を行い、外部の人間を取り込むことで組織を活性化しようとしたんだろうと思い、他二つの回答として使用しました。
ただ、反省点としては、②と③は事例Ⅰによく使われる回答をそのまま使ってしまったことでしょうか。
もうちょっと、今回の与件文に沿った内容を混ぜなければいけなかったなと思います。
減点されてはいないと思いますが、大きく加点されてもいない、平々凡々な回答だったですね。
第3問
設問
回答
利点は ①デジタル化の時流に対応し利益を確保できる ②外部企業との繋がりを活用できる点。 欠点は ①競争環境が激化しており新規需要を創造していくことが難しく ②新規事業に開始にあたり経営資源が分散してしまう点。 (文字数:100)
当時考えたこと・反省
回答の構成は、「利点は①~②~、欠点は①~②~」にしよう。
文字数を考えて、2つずつは入りそうだな、と想定しました。
まず利点ですが、①については印刷業についてはデジタル化によって競争が激しくなっておりA社も差別化が図れなくなってきていることから、企業の存続のためにも利益を確保できることは利点の1つなはずだよな、と判断しました。
ただ、②ですが……何でしょうねこれは(笑)
ドメインを拡大したことによって、外部企業との繋がりを活用できることが利点になるって、因果関係がメチャクチャな気がします。
欠点についてですが、①も新規需要を創造していくことが求められた、と与件文に書いてありましたが、難しいなんてどこに書いてあるんでしょうね(笑)
これも与件文を深読みしてやらかした事故だと思います。
②については、まぁ特に問題はないかなと思います。
今思い返してみると、無茶苦茶な回答ですねぇ……。
各々一つは正解だと思うけど、一つがやらかしてるという構成。
この設問だけだと、何点取れてるんでしょうね。
第4問
設問
回答
①継続的に協力企業に依頼することが関係性を強化し、取引の適正な価格を維持する②外部業者との交流を行うことで環境の変化等の情報を共有し、紹介や口コミによって新規顧客の獲得に繋げるようにする、と助言する。 (文字数:100)
当時考えたこと・反省
「助言せよ」という設問なので、論点を2つか3つ書いて、「~と助言する」という構成の方向でいこうと考えました。
さて①についてですが、設問を分析して与件文を読んだ後に考えたことは、「このまま外部企業に依存していると外部企業のパワーが強くなり適正な価格の取引が難しくなるのでは?」とファイブフォースモデルが頭を過りました。
なので、関係性を維持するためにも継続的に仕事を発注することが必要かな、と思い、この回答にしてします。
あとは、広告宣伝業の新規顧客が課題であると書かれていたので、顧客獲得と外部企業との関係を書かなければならないと思い、回答したのが②です。
今読み返してみると、うーん……継続的に協力企業に仕事を振って関係性を維持することが正解とはちょっと思えませんね。
そして新規顧客の獲得についても、紹介や口コミって設問の中で目立った回復に繋がっていないと書いてあったので、これを手段として選ぶのはどうだったんでしょうね。
上手く回答できなかったなぁと思いますが、ただこの設問は難易度が高めだったなぁと思っています。
第5問
設問
回答
課題は①営業力を強化による新規顧客の獲得②協力会社との取引関係の維持と強化である。解決策は①営業経験者の中途採用の活用を行い②外部とのネットワークの強化を行うことである。 (文字数:85)
当時考えたこと・反省
回答構成をまず想定。「課題は、①~②~」「対応策は、①~②~」としようと判断。
課題については、まず何より営業活動を行って新規顧客を獲得することだと思いました。
3代目も特に営業活動を行っていなかったですからね。
なのでこれを課題としつつ、人員について増やしちゃいけないという制約はなかったので、営業ができる人がいないのであれば経験者を採用して早急にどうにかすべきかなと思い、解決策として提示。
……と当時は思ったのですが、今考えると「営業に資源を投入することも難しい」と与件文に書いてあったのが引っ掛かりますね。
既存の経営資源では投入が難しいと判断し、「じゃあ中途採用で増やすんならよくない?」と判断したのでしょう。
これ、正しかったのかなぁ……。
そしてもう1つは、設問4でも取り上げられていた外部との協力企業との問題。
設問で取り上げられている以上、これも課題かなぁと思いました。
事例Ⅰの設問の最後は、人事施策の問題が多いですが、今回は社員のモチベーション向上などがテーマではなかったですね。
さてそこで活用したのが、「幸の日も毛深い猫」という人事施策で使う手段の語呂合わせ。
ただし、社員の動機付けではないので、採用、配置、能力開発、などは軒並み対象外。
となると、唯一使えそうなのがネットワークかなと思い、②の回答となりました。
これもまた相変わらず自信がない設問でした。
今振り返ってみると、設問1~3が比較的点数を取りやすく、設問4と5が難易度が高かったかなと思います。
終わりに
今回、事例Ⅰの再現答案をまとめてみました。
「こんな回答なら自分にも書けそう!」
「80分でここまでの回答が書けそうにない!」
きっと前者のように考える人が多い気がしますが、いずれにしても点数は「62点」です。
私自身もこの記事をまとめて、反省点が浮き彫りになりました。
今年度二次試験を受ける方、共に合格を目指して頑張りましょうね!
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