建設業経理士の資格があると中小企業診断士の試験が楽になる?

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どうも、哀歌です。

今回は、建設業経理士の資格が中小企業診断士の勉強に活用できるかどうかをご紹介したいと思います。

建設業の会社で働かなければ、なかなか知る機会がない資格ですよね。

ですが、一次試験の財務・会計や、二次試験の事例Ⅳと関係する部分もあるので、実際の出題された過去問も一緒に紹介します。

そもそも建設業経理士ってなに?

建設業界において業務に必要な財務や会計に関する専門的な知識を身につけているかどうかを問う建設業経理士検定という試験があります。

その試験に合格すると、建設業に必要な知識を持っていると評価され、建設業経理士(1級~2級の合格者)や、建設業経理事務士(3級~4級の合格者)と名乗ることができます。

余談ですが、企業が建設業経理士1級か2級を保有している従業員を雇っていると、『経営事項審査』と呼ばれる、国への申請業務にてプラスの評価をされます。
もし建設業の会社で働いている人は狙ってみるのもいいかもしれませんよ!

建設業経理検定試験って簿記とどう違うの?

まず、2つの試験で明確に違う部分があります。
それが、扱う勘定科目が明確に異なるということ。

例えば日商簿記で扱う「売上」「仕掛品」という勘定科目は建設業の会社では扱わないため試験に出題されません。
建設業ではその代わりに「完成工事高」「未成工事支出金」という勘定科目を使用します。

また、建設業経理検定試験の問題の解き方は、日商簿記2級の科目である「工業簿記」と非常に近い内容です。
それに問題にそこまで癖がないので比較的解きやすい印象があります。
日商簿記は、建設業経理検定の試験と違ってクセが強いですから。

実は中小企業診断士の一次試験で建設業経理検定試験の内容が問われている

時々ですが、中小企業診断士の一次試験、財務・会計では建設業経理検定試験に関連する問題が出題されております。

具体的に例を挙げてみましょう。まずは令和3年度の問題から。

念のためですが、解答は「エ」ですね。
次は、平成29年度の問題。

問題文を見ると、建設業に関係する処理を行うことは容易に読み取れると思います。
20X2年度の収益を求める問題となっていた場合、難易度が少々上がっていたかもしれませんね。

以上のように、大きな問題から選択肢の1つというところまで、時々混ざってくることがありますね。

二次試験、事例Ⅳの財務分析が得意分野になる?

建設業経理検定、1級の試験では、「財務諸表」「財務分析」「原価計算」と3つの科目を合格しなければなりません。

その内の「財務分析」の問題は、中小企業診断士二次試験の事例Ⅳの問題と近いものがあります。

実際の、1級の「財務分析」の問題を見てみましょう。

画像を用意しておいてなんですが、読む気を無くすボリュームですね(笑)

しかし、「財務分析」に合格するためにはこの問題を解かねばならず、各指標の求め方を正確に暗記しなければなりません。

その経験があったことで、事例Ⅳの財務分析の問題は全く苦にはなりませんでした。

ただし、建設業経理検定1級の問題では、計算式が若干異なる部分もあるので、参考に見てみたいという方は注意が必要です。

中小企業診断士の試験範囲の広さがよく分かる

建設業経理士の資格は、正直いって大分ニッチなものだと思います。
建設業の会社に勤めている人でなければ知らない人が大半ですし、建設業の現場で働く人も知らない人が多いです。

そんな試験にも関わらず、中小企業診断士の試験では時々論点として出題されています。

おそらく、中小企業診断士として活動する時のことを考えて、幅広い分野から出題されているのでしょうか。

それにしても……中小企業診断士の試験範囲は広いですね。

終わりに

今回は建設業経理士について紹介しました。

別にこの資格を取ったからといって劇的に有利になるわけではないので、知識として知って頂ければと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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